沖縄移住計画4_買ってはいけない土地編

土地探しを続けていると、宅地のはずなのにいつまでたっても工事が着工されない所謂「塩漬け」状態の土地があることに気付きます。

様々な理由があると思いますが、購入する前に知っておかないと想定外のトラブルに巻き込まれることがあります。せっかく買った土地を塩漬けにしないよう、この記事では購入する前に調べておくべき点を整理したいと思います

土地の「地目」が「田」や「畑」の場合、農業従事者以外は購入できない
自然豊かな土地の場合、地目(不動産登記簿に記載されています)が「田」や「畑」となっているケースが多々あります。これらの土地は農業従事者以外は購入できません。せっかく気に入った土地が見つかったのに、そもそも売買できないケースがあるのです。通常は不動産仲介会社の方が事前に調査を行いますが、都心部以外の土地の扱いに慣れていなかったりすると不動産会社側が見落とすこともあります

農業従事者以外が農地を購入する場合、売主側で「地目の変更」を行う必要があります。「地目の変更」には地元の農業委員会に証明書を発行してもらう必要があるのですが、農地は申請さえすれば地目変更ができるわけではありません。地目変更を行う理由に正当性があるか、土地の現況が既に農地ではない等、農業委員会の方の現地調査を含めた審査を通過する必要があります。

地目が農地のままでは住宅ローンの審査も通らない可能性がありますので、要注意です。

「農振」区域の土地は建物が建てられず、農地転用(地目変更)もできない
「農振(農業振興地域)」は市町村の農業振興地域整備計画により、農業を推進することが必要と定められた地域です。農振は非常に厄介です。なぜなら建物が建てられない上に、地目の変更もできないからです。不動産売買情報をネットで見ていると、明らかに安い土地がありますが、それは「農振」地域の土地である可能性が高いです。

「農振」の地域に該当するかどうかは市役所の農林水産課で確認できます。不動産仲介会社も事前に調査していますが、万が一の調査ミスもありますので、「農振」かどうかはご自身でも確認することをお勧めします。「農振」は農地なので、農業従事者以外は買えませんが、区画が分かれた売地の一部が農振の土地である可能性もありますので注意が必要です。

私は一度だけですが、不動産仲介会社の調査ミスに出くわしました。わざわざ現地を見に行き、けっこう気に入った土地だったのですが、いざ購入の申し込みをしたところ農振の土地であることが判明しました。これは不動産会社の凡ミスだったのですが、悪意のある不動産会社でしたらトラブルに発展するところでした。

■開発行為の該当有無
規模の大きい土地を買って建物を建てる場合は「開発行為」に該当する可能性があります。「開発行為」に該当すると開発申請書を作成し、役所の審査を通過する必要があります。また、近隣住民の方の同意を得ることが求められることもあり、大変な手間が掛かります「開発行為」に該当すると、時間もコストも掛かりますので、役所の都市建設課で事前に確認しておくことをお勧めします

開発行為は、「県=都市計画法」と「市=条例」で管轄がことなります。県が管理する都市計画法の規定では3,000㎡以上の土地の開発がそれに当たりますので、普通の住宅ではほぼ該当しないと思いますが、市の条例については自治体毎にルールが異なりますので、事前に押さえておいて損はありません。

また、自治体によって独自のルールを定めているケースがあります(建物の高さ制限や建蔽率・容積率など)ので、何れにしても都市建設課に建築関連の確認を事前に行っておくのが良いと思います

■土砂災害警戒区域・土砂災害特別計画区域の土地
土砂災害警戒区域は土砂災害のおそれがある土砂災害防止法に基づき指定された区域のことで、「イエローゾーン」とも呼ばれています。新築を行うにあたって建物の仕様や建築に対する規制は特にありません。

土砂災害特別計画区域(レッドゾーン)はイエローゾーンよりも土砂災害による危険性が高いとされているエリアを指します。こちらは建築の際に様々な規制があり、建物を建てるのは容易ではないでしょう。また、レッドゾーンに該当する土地は資産価値にも影響する点を付言させて頂きます。

イエローゾーンとレッドゾーンは現況では指定されていなくても、追加で指定される可能性もあります。沖縄では指定状況を沖縄県地図情報システムで確認することが可能(「防災」→「土砂災害危険箇所」で確認できます)ですので、指定状況と併せて地形を把握しておくことをお勧めします。

■地滑り防止区域の土地
地滑り防止区域の土地も厄介です。建物の建築を行うことによって地滑りを誘発しないよう求められますが、「どのような対策工事を求められるかが不明」です。仮に開発する部分に擁壁工事を行うことを求められた場合、とんでもない費用が発生することになります。どうしてもその土地を買いたい場合は、買う前に調査の時間がほしいと交渉した方が良いと思います。

地滑り防止区域かどうかは、上記のイエローゾーンとレッドゾーンと同様に沖縄県地図情報システムで確認できます。

■崖条例に該当する土地
景色の良い土地を求める場合「傾斜地」は魅力的です。しかし、土地の傾斜角度が30度を超えると「崖地」と判断され建築の規制が掛かります。下図のとおり、上端・下端からそれぞれ一定範囲に建物が建てられず、予定していた建物の面積を大幅に縮小せざるを得ないことになります

擁壁工事を行うか、地盤が強固と判断されれば規制が緩和されることもあるようですが、擁壁工事は多大なコストが掛かりますし、地盤が強固であることをどのように証明するか、強固かどうか判断するのは行政次第ということもありますので、崖条例に該当する土地かどうかは事前の確認が必要です。

■ライフライン(電気・ガス・水道)の状況
都市ガスがきていない土地はプロパンガスの設置で問題無いと思いますが、土地の近くまで電気・水道がきているかどうかは重要です。遠くから電線と上下水道を引っ張ってこないといけない場合は、建築コストの予算を大幅に超える原因となりえます。また、下水道が近くまできていない場合は浄化槽を設置することになり、これも初期投資に掛かる費用として見積もっておく必要があります

これらの費用はどれくらい掛かるのか分からない点もネックです。別記事で中古物件をお勧めしましたが、中古物件の場合は想定外の初期投資費用が新築と比べて少ないという点も利点となります。

■隣地の開発を想定する
購入したときは景色が良くても、隣地に建物が建ったら景色が無くなってしまうというケースもあります。これは自分ではコントロールできないことですので、購入前に想定しておくことが大事です。

■お墓だった土地
これは沖縄に限ったことではないと思いますが、景色の良い土地はお墓として使用されていた可能性があります。特に傾斜地のように建物が建て難く、開けた眺望の土地はお墓のような神聖な場所として選ばれてきたと考えられます。このような土地は地元民は手を出さない傾向にありますが、本土の人間にとっては考え方次第で「神聖で景色の良い土地」となります。お墓だった土地の売却は子孫の決断であり、買い手としては、お墓を別の場所にちゃんと移してもらう、その土地に敬意を払うといった心構えが大事だと思います。

ちなみに私は土地探しの際、草ぼうぼうの土地を練り歩いた結果、小さな崖の窪みに骨壺を発見してしまうという出来事がありました。その土地の風習だと思いますが、先祖代々のお骨を骨壺で埋葬してきたのだと思われます。壺を発見したときは「お宝発見」かと思い胸が高鳴りましたが、壺の中にお骨を見たときは暫くフリーズしてしまいました。

お骨を発見した後、私の最初の行動はお骨様との対話の試みでした。

誠心誠意、心で語りかけます。神聖な場所を練り歩いて申し訳ありませんでした。私は沖縄で本気で土地探しをしております。といった点を心でお伝えしました。

お骨様は無言でした。私も無言で立ち去りました。

以上、思い出した点をいくつか書かせて頂きました。土地探しの留意点は上記に限りませんが、参考になれば幸いです。

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コメント

  1. ことぶき より:

    こんにちは

    沖縄移住計画1~4 楽しく(と言っていいのかわかりませんが)読ませてもらっています
    私も沖縄大好きで 移住したい気持ちもありながらも 今住んでいる所や実家のある田舎も好きなので たぶん移住はしないだろうと思います

    でもminaminoshimazukiさんの記事はとても参考になるし 何よりいろいろリアルで良いです

    今後の展開 上手くいくようにお祈りしています

    • minaminoshimazuki より:

      ことぶきさん、コメントありがとうございます~。今のお住まいやご実家が好きと言えるって素晴らしいことですよね!もともと縁のある土地に住むのが一番良いのかなと思います。「リアル」と言って頂けるのは本当に嬉しいです。一応、実体験を書いてますので、それがお伝えできているとしたら感激です。今後どうなるか分かりませんが、少しずつ記事にしていきたいと考えていますので、またお立ち寄り頂けると有難いです!