屋久島一人旅:縄文杉に行くか迷ってる人の背中を押すための旅行記

縄文杉トレッキングツアーの朝は早い。
出発前日の夜、宿泊先の「民宿 いっぱち」さんの激ウマ飯で英気を養い、宿にある漫画を見ながら早々に床に着きます。

目覚めること朝4時。縄文杉トレッキングツアーに持参する弁当が配られます。
縄文杉ツアーは往復10時間程度の時間を要するため、宿の出発は早朝です。
宿に配されたバスに乗り、登山出発口に到着するもまだ夜明け前です。

登山開始前に弁当を喫食します。握り飯、焼き魚、玉子に香の物、これが美味しいです。

夜明け前に出発。石のトンネルが冒険心を擽ります。

冬の時期は暗くて足元が見えないのでヘッドライトが必要です。
洞窟の線路はかつて森林で伐採した木々を運ぶためのもので、今もトロッコ道として残ります。
間もなく夜が明けると秘境感たっぷりの自然に囲まれたトロッコ道が8キロに渡り続きます。

ゴールとなる縄文杉の途中にもたくさんの見どころがあります。
先ずは仁王杉。樹高31.8メートルと背の高さでは屋久島の杉の中でも上位にきます。樹齢は不明とされていますが、九州森林管理局によると900年~2,800年ということで、もし900年の場合は名前のつく有名な杉の中では若手、2,800年の場合は長老クラスになります。

道中は多少のアップダウンはありますが、危険を感じるほどではありません。

岩を乗り越えて道を進みます。

巨大な杉と杉の間を歩きます。

巨大な杉の股下も歩きます。

発達しすぎた杉の根が秘境感を醸し出します。

巨大な杉の倒木を乗り越えるための橋が設置されています。

ここで有名観光スポット、ウィルソン株に到着します。400年ほど前、島津藩政時代に伐採された切り株といわれています。

中は大きな空洞になっており、

中から空を見上げるとハートの形をしています。

トレッキング開始からウィルソン株までは3時間ほどだったと思いますが、トレッキングの道中が素晴らしく、まだまだ頑張れるという気になっています。
ウィルソン株付近にはきれいな湧き水があり、優雅にコーヒーを飲んで休む人も見られました。

道は険しくなっていきますが、舗装されているのでちゃんと歩けます。

世界自然遺産地域に入ります。

屋久島の森は至るところに「苔」を感じます。南国のジャングルとは異質な屋久島独特の雰囲気です。


登山開始から歩くこと約5時間。ついに縄文杉に到着します。

樹齢2,000年~7,000年と言われる縄文杉。

縄文杉は人面樹のような禍々しさも併せ持ちます。

さすがに疲れはありますが、同じトレッキングチーム(5名ほど)で脱落した人は一人もいませんでした。一人は70歳の方でしたが、(さすがに最後の方はしんどそうでしたが)見事に往復を歩き切りました。
縄文杉の後は本日2食目の弁当です。握り飯に鶏のから揚げ、ウインナーと好物のみで構成された弁当です。疲れたおじさんを癒してくれます。

トレッキングでは適宜休憩が入りますが、ガイドの方は出発から帰りまで一度も座りませんでした。聞くと、もう慣れているので座って休む必要が無いということでした。
帰る途中、「大王杉」に寄ります。「大王杉」は樹齢3,000年と言われ、縄文杉に負けず劣らない人気があると言われます。かなり近くに寄って見られる杉です。


縄文杉ツアーは登った分だけ自分で降りなければなりません。
帰り道は屋久島の森の清々しさとトレッキングの疲れとの戦いですが、ヤクシカが見れたりして最後まで楽しませてくれます。ヤクシカは屋久島に生息する野生の鹿でとても小柄です。

猿もいました。


見覚えのある道を通り、日が明るいうちに無事にゴール。

この時の心境は、10時間におよぶ縄文杉ツアーの達成感が5割、腹が減りすぎて宿の夕食が楽しみな気持ち5割でした。
達成感と夕飯の期待を胸に宿に戻ります。宿に戻ったら風呂に入り、夕食を待ちます。
「民宿 いっぱち」の食事は期待を裏切りません。
トビウオのから揚げ、地魚の刺身、豚の焼いたやつ、トロロもつきます。大盛ごはん2杯を平らげます。

朝食も最高でした。

縄文杉ツアー、参加して本当に良かったです。
ツアーの参加をお悩みの方、膝とか足に痛みをかかえていたり、余程体力が無い方でなければ参加をお勧めします! 終